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ちょっと答えるのが難しい質問ですが・・・
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Q. |
ウツの症状で「自殺念慮」というものがあると思いますが、実際どんなときにどんな形で現れるのですか?
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A. |
ストレスを感じる状況だといつ出てきてもおかしくありません。
私の場合、特に症状が重く、不安が大きいときに現れました。
ケース1
ウツ状態のときに上司に呼び出され、「お前は技術的には問題無いのだから後は人材管理だ、頑張れ」といわれて「え〜っ、まだ頑張るの?人材管理はやってるよ。」と思った日の帰りにふっと、「足元がふらふらする。ホームでふらふらしてたら落ちて電車に引かれちゃうかなぁ。ここで死んだらもう頑張らなくてもいいのかな・・・」と思い、死にたい気持ちになりました。
ケース2
私には持病の鼻炎があるのですが、時々、原因不明で鼻炎が重くなることがあります。
ある、夏の暑い日でした。暑くてうだうだしているのに鼻炎が突然ひどくなりとても息が苦しい日が何日か続き眠れない日々を送っていたとき、「こんなに苦しいなら死んだほうがましだ、死にたい。」と突然沸き起こってきました。
これだけ聞くと、誰にでもある場面の様に思えると思います。
実際その通りだと思いますが、「自殺念慮」の恐ろしいところは、その後、何を考えても不安が増大し「死にたい」という言葉に短絡的に結びついていき頭の中を渦巻くところにあります。
その結果、誰にも相談することなく本当に自殺してしまうことがあるのです。
「相談して変な方向に話が行ってしまったら・・・」など、何を考えても楽観的な方向には向きません。そのため他人に相談することはまずありません。「信用できる家族」がいると相談することがあります。私の場合、”妻”です。
「会社に知られたら・・・会社に知られるかもしれないから病院にも行けない・・・」などと考える人も多いようです。
また、誰にでも「自殺念慮」が発症するというわけでは無いと思います。
不安感が大きく、全てのことを悪い方向に考える傾向が大変強くなるため、「最悪のケース=自殺」というところから「自殺念慮」となっているのであって、全ての人によって「最悪のケース=自殺」とは限らないと思うからです。
「自殺念慮」が実行に移らないためには「自殺が当人にとって都合の悪いもの」であれば良いということになると思います。
たとえば、「今、自分が死ぬと家族が困る」とか「子供が楽しみにしている約束がある」など、何でも良いと思いますが、仕事が原因でウツになった場合は「今、自分が抜けたら仕事仲間が困る」という内容だけはいただけません。「お前は休め。大丈夫だから。」といわれただけで自殺してしまうかも知れないからです。
もし、身近にウツの人がいてその人が「自殺念慮」で苦しんでいたとしても気にやむ必要はありません。
解決のコツは、他人事になり、共感せず、ただ「あなたは頑張りすぎだから少しの間休んで良いんだ。」「私にとってあなたがいる事は良いことだ。」「何事もあんまり気に病むな。」といい続けることだと思います。
ウツの人は周りのネガティブな状況に敏感です。
「自分が周りを悪い方向に向かわせている。」と思うと強いストレスを感じます。そのため、「気に病まないこと」「他人事になること」が重要なのです。
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