|
ウツについての質問をされました。
ウツという病気について私の症状をまとめてみましょう。 |
|
|
Q. |
ウツってやりたいことはできるんでしょ?
|
A. |
いいえできません。
ウツと言う病気はやらなければいけないことの閾(しきい)値が跳ね上がってしまう病気です。
初期はやらなければいけないと思えばできる状態が続きます。
しかし、この段階で手を打てないとやらなければいけないと思うだけで体が動かなくなり、ベッドからも出れなくなってしまいます。かといって眠れるわけでもないので辛い状態で何もできないということになります。
やらなければいけないことについて、生きていく上で最低限必要ということについてはできます。
たとえば、水を飲みに行く、非常におなかがすけば食事をしに行くこともできますし、トイレにも行けます。
しかし、トイレに行ったついでに何かしようと思ってもやる気が起こらず、テレビをつけても人の声が流れているだけで辛く楽しむこともできません。
さらにベッドに戻る気も起きないので、気がつくと居間の床でぐずぐずになっていることも度々ありました。
当然、趣味ならできるということは全くありません。
寝てても、座ってても、ご飯を食べることすらも辛くなるのですから、とてもではありませんが何もできません。 |
|
|
Q. |
ウツって真面目な人がなるんでしょ?
|
A. |
う〜ん 私はオチャラケ社員の部類ではないかと思います。
ただ、ウツになりやすい性格の持ち主であったということが後になってわかりました。
たとえば、毎日髪をセットして、毎日ひげをそり、いつも靴がピカピカで、遅刻もせずに毎日真面目に仕事をする人がウツになりやすいわけではないと私は思います。
1.他人の世話を良くする人
2.普段の仕事が早い人(早いと思っている人)
3.問題点や課題を見つけるのがうまく、解決することに注力する人
(物事の最悪を想定するのがうまい人)
4.人当たりの良い対応ができる人
5.人づきあいが実は苦手という人
こういう人はウツになりやすいです。
実際にこういう人は、問題が起きていても同僚や部下に負担をかけるくらいなら自分で解決しようという「究極の決断」をしてしまいます。
「究極の決断」というのは、非常に高いストレス状態でこういった判断をするということです。普段の判断は参考になりません。 |
|
|
Q. |
ウツなのにブログ書いてられるのはなんで?
|
A. |
治ってきているためと、無理をしていないからです。
ウツになると何もできないわけですが、SSRI(抗うつ剤:選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などによってある程度活動できるようになります。また、治ってくれば無理しない範囲で仕事も可能です。
ただ、活動できるようになったからと言ってすぐに仕事を始めると悪化します。経験しました。出社するならのんびりと無理しないですむ状態で以前と同じ仕事をするのが最善なのですが、ウツになる仕事環境でそんな人がいたら邪魔でしかありません。職場のモチベーションを考えて配置転換するのは止むを得ないでしょう。
|
|
|
Q. |
ウツってどう辛いの?
|
A. |
それが説明できたらウツではありません。
ストレスを感じる状況であれば息をするのもつらく、死んだら楽になるのだろうかと真剣に悩みます。
|
|
|
Q. |
ウツの人に仕事を任せたら間違いだらけなんだけど。。。
|
A. |
あたりまえです。
ウツは記憶力、理解力、想像力が働かなくなる病気です。
何かを思い出すのも辛いので会話をするために適切な言葉を思い出そうとすることも大変なストレスになります。本人が話をしようとしても使命感で会話しようとしている可能性が高いので、ハイかイイエで答えられる程度の質問で返してあげてください。
そのような状態でまともな仕事ができると思いますか?
自分でいくら見なおしても間違いを見つけることはできませんし、物事の因果関係を予想することも困難です。目の前にある探し物が見つからない病気なんです。許してあげてください。
リハビリはどうしても必要なので、だんだん良くなっていきます。長い目で見てあげましょう。
|
|
|
|
まぁこんな感じでしょうか? |